昨今、私達が子ども時代に過ごした、いたるところに雑木林や水場があり、色々な生きものが住んでいる環境は年々減少しています。蝶やとんぼを追いかけて、野や山を駆け巡り、遊び疲れて夕ご飯を食べながら寝てしまう・・・こんな話はもう昔話なのでしょうか?
豊かな自然環境の中で自分の子どもをのびのびと育てたい・・・そのような環境を広島幼稚園では、14.000坪の広大な森を手に入れることによって可能にしました。
そしてその森は
南部の里やかましの森と命名しました。園児だけではなく、お父さん・お母さん、そしておじいちゃん・おばあちゃん、みんなで子どもたちと同じ視線で森の体験を共有し、世代を超えた会話を楽しみながら子どものコミュニケーション力や想像力を伸ばしたいと考えています。
★森の幼稚園ってなあに?
一言であらわすと、「森の中に集まって子どもたちが毎日森の中で遊んでいる幼稚園」です。1960年代にデンマークで生まれ、ドイツでは90年代に急速に広まり始めて現在、ドイツ全国に300以上もあるそうです。
園舎やおもちゃ等がなく、雨が降ろうが雪が降ろうが森で遊ぶことが基本で、子ども達は自然に親しむ中で「頭・こころ・身体」で学び、五感を敏感にし、身体を鍛えます。森の中で遊ぶことで培われた想像力、集中力、我慢強さ、精神と体のバランス、社会性などが子どもの後々の成長にとって大切であることは学術的にも認められているのです。それともうひとつ大切なこと、環境教育です。
現在、小学校では「生活科」の中に環境教育が入ってきています。小さい時から森での体験を通して自然のすばらしさを発見し、森を愛するようになるので環境教育を遊びながらにして学んでいくことになるのです。
★これから・・・
やかましの森を保育教材のひとつとして展開していきたいと思っています。
・年少クラスは、小鳥の声を聞きに散歩にいきましょう。
・年中クラスは、春の小川で遊んだり、木にも登ってみましょうか。
・年長クラスになったらお天気のよい日にお弁当をもって行って一日過ごしてみましょうか?
森の中は幼稚園園舎にあるようなおもちゃはないけれど、草花やつる、木の実や葉っぱ、木の枝や根株、木登りや板のぼり、おたまじゃくしやアゲハチョウ、クワガタやオオルリなどの森の生き物たちが友達になってくれるでしょう。
なによりも想像力と空想力が育ち、自分でおもちゃを「発明」するようになるのです。
それと同時に運動能力や観察能力が森という場で自由に開花するでしょう。
四季を通して先生と子どもたちが共に森林浴をしながら、森の生き物たちとの出会いを発見していきたいと考えています。
※参考書籍  「森の幼稚園」 今泉みね子(著) 
「さあ、森の幼稚園へ」石亀泰郎(著)ぱるす出版